君と、燻製と、生きていく。「いぶり暮らし」という漫画の魅力について語りたい
どうも、ましゅ公です!
みなさん、「いぶり暮らし」っていう漫画、ご存知ですか?
いぶり暮らしとは?
ゼノンコミックスから発売になっているこの漫画。
同棲中の20代カップル、頼子と巡が、週一の一緒のお休みの日の尊い時間を自家製燻し料理と共に過ごす。
そんな作品。
燻しと共に暮らす。
だから、「いぶり暮らし」
良い名詞です。
作中で色んな燻し料理が出ています。彼女の頼子が喫茶店の店長をしている関係で、とても料理上手。そんな設定も合間って、出てくる料理はどれもこれも美味しそう。でも決して凝ったものではなく、私たちでも頑張れば作れそう…そんな料理だからこそ、読めば読むほど頼子ワールドにのめり込んでいきます。
燻製ポテトサラダ、レトルトのルーを燻製にした燻製カレー
ただ燻しただけの燻製ししゃも
そして、醤油や胡椒、オリーブオイルといった調味料すら、燻製してしまう。
(シュークリームを燻製にしていた話もありました笑)
家庭料理の延長線上、「ちょっといつもの料理に隠し味」そんな感じで燻製が登場します。
燻製といえばハムとかベーコンくらいしか思い浮かばなかったのですが、この作品は思いつきでありとあらゆる食材を燻製にしていくので、目から鱗、なことも多かったです。
料理上手な頼子の一方、相方の巡は食べること専門。
でも、この巡、食に対してのボキャブラリーが豊富です笑
いつも頼子の作る料理を食しては「美味しい」以外にも、どう美味しいのか、とか、こうしたらもっと美味しくなりそう、だとか、作る人冥利に尽きる感想を言ってくれます。そして時たまサラッと一緒にキッチンに立って頼子のサポート役にも徹してくれる。
…な、なんて良い彼氏なんだ…!!!
燻製だけではない、いぶり暮らしの魅力
いぶり暮らし、ただのグルメ漫画かと思いきや、恋愛ものでもあったりします。
10代のピュアピュアな恋愛じゃなくて、社会とか体裁とか、いろんなことを気にしながらの「大人の」恋愛です。
将来の目標であったり
お金のことであったり
結婚のことであったり
過去と今を比較してため息ついたり微笑んだり。
相手を時に慮ったり、心配したり、励ましあったり。
そんな傍らに、二人を見守るように、燻製料理がある。ビールもある!(ここ重要)
今日という日に乾杯をして、一緒にビールで洗い流して、そして料理を食らう。そして「うめー!」とか言っちゃう。
けっして贅沢ではないけれども、共有できる相手がいて、美味しい料理があるからこその、この至福のひと時にたどり着ける。
…なんか頼子と巡に嫉妬しちゃうくらい、羨ましいくらいに仲睦まじい。
頼子の料理をいつも美味しそうに食べてくれる巡みたいな彼氏が私にも欲しいです!笑
食べて、悩んで、生きていく。…これって私たちのリアルだ。
グルメ漫画なのか?それとも日常系なのか?
…ジャンル分けをしようとすると、戸惑います。
色んな要素が混在しているけど、それをスッキリ一つのスタイルにまとめられているので読みやすい。
燻し料理と、頼子と巡と、彼らを取り巻く人間の決して広くない交友関係の中で繰り広げられる起承転結の「起」と「結」がすっぽり抜け落ちているような、そんな穏やかな何気ない生活。
むしろ私たちの生活って、そんな感じじゃないですか。
昨日も今日も明日も、同じような一日。
何事もない日常に感謝しつつも、「これから」という不確かな未来の存在を頭のどこかで感じ、悩んで、人知れずもがく。
その中で何かしらの癒しがあって…
だからこそ、この漫画がしっくり肌に合うのかもしれない。
ちょっと日常生活に疲れた人。
緊迫した社会から抜け出したい人。
大人の恋愛ってなんだっけ、って悩んでる人。
そして、グルメ漫画を読みたい人。
そんな人に、私はこの「いぶり暮らし」を是非読んでもらいたいなぁと思います。
忘れちゃいけない、いぶり暮らしは燻製の漫画だった
いつか燻製にもチャンレジしてみたくなりました!
燻製って敷居が高いなぁ…と思っていたのですが、オリーブオイルとか醤油、しまいにはカレールーまで燻製にして美味しいって言ってる二人をみてたら、思いつきでなんでも燻製にして良いんだなって。
私がやるとしたら何だろう…とりあえずツナ缶があるからツナを燻製にして…それからマヨネーズと醤油で和えて炊きたてのホカホカご飯にのせて、上から刻んだネギと卵黄を落として丼ぶり風にするかも!
燻製の香りがマヨネーズや卵黄の臭みを消してすごく美味しそうなものになる気が…
久々に良い作品に出会えました!
気になった方、是非ご一読いただければと思います!
それでは!